「美味しい」を追求するための「濃厚」への挑戦。

「美味しい」を追求するための「濃厚」への挑戦。


—料理長 今村より

アイスクリームのおいしさは、ベースと呼ばれるアイスクリームの素に大きく左右されます。このベースが納得いく味になるまでには1年の歳月を費やしました。

高校を卒業後、京都と福岡で板前として修行を重ねた私が、再び京都に戻り新しく挑戦するのがアイスクリームでした。世界に通用する日本のプレミアムアイスクリームをつくる。目指すゴールはありますが、アイスクリームづくりは素人同然。何もかも手探りの状態からのスタートでした。

アイスクリームの素となる材料は主に牛乳と生クリームと砂糖。おいしさの基準として重要なのがまずは乳脂肪分です。深みのある味わいにつながる濃さをどうつくるのかが問題でした。牛乳、生クリーム本来の味わい。2つを合わせた時の味わい。この2つの味わいを試す中で一番相性が良かったのが、現在もつかっている北海道の濃厚な牛乳と生クリームでした。この新鮮な素材をもとに、じっくりと時間をかけ仕上げることで、限界まで濃厚にしたベースづくりに成功しました。

さらに味を決めるのに重要なのが砂糖です。甘ければいいという訳ではありません。牛乳や生クリームの味わいを引き出す甘さでなければいけません。はじめは甘すぎて失敗したり、逆に甘くなくて失敗したり、分量はもちろん、砂糖の種類についても検討をしていきます。

何度も失敗をするなかで、たどり着いたのは沖縄の黒糖でした。黒糖にも様々な種類があるのですが、焚黒糖と本和香糖の2種類の砂糖を使うことで、甘いだけではない、奥行きのある上品な甘みを生み出すことができたのです。

1年の歳月をかけ完成したベースは、さらに季節によって味を調整しながら現在に至ります。濃厚な旨味と上品な甘みを是非味わってください。